長子の性
小さい頃の、2歳下の妹とおそろいのフリフリな洋服を着た写真が残っていた。
私はピンク、妹はレッド。
確実に、大切に育ててもらっていたのです。
自分で言うのもあれですが、いつしか、
なにごとにも期待される姉(私)、自由奔放な妹。
6歳下に弟ができてからは、小さい弟中心の生活。
父母には甘えてはいけない、と思い込んでいた。
誰にも甘えない、というクセはこの頃からついてしまった。
自立心
自分で稼いで、自分で生活をしていかなくてはいけないんだ!
そう思い込み、早く大人になって働きたい願望が強かった。
手っ取り早く、小学校の頃から通っていた
カワイ音楽教室の講師養成所に入ろうと、
楽器製造の聖地、浜松市まで単独遠征。
講師になるためにドリマトーン、ピアノのレッスンを受けるのに教室通い。
ところが私、クラシック音楽は好きなのに、
楽譜通りに奏でるのが大の苦痛だった。
楽譜に忠実に沿いたい先生と、
少しくらいアレンジして自分らしく弾いてもいいじゃないの、
という私の間に溝ができてそれがだんだん大きくなった。
あっさり、カワイ音楽教室の講師養成所への進学は諦めた。
違う音楽系の専門学校に進んだが、
独特な関係図のある音楽の世界になじめず、1年でやめた。
どういうわけか、医療・介護の道をすすめてくれたのが母だった。
専門学校の2次募集は落ちてしまったので、
働きながら他の学校を目指そうとした。
ただ、大学に行かせてほしい、
と父母には言えず、
自分で稼ぎながら通信制の福祉系大学を卒業した。